こんにちは。Sokoageの宮澤です。
みなさんは、Illustratorでデザインを作る時に「レイヤー」を使っているでしょうか?
レイヤー自体は知っていても、あまり上手く使えていない…という声をよく聞きます。
というのも、Photoshopと違って、Illustratorのレイヤーは必須というわけではなく、使わなくてもデザインを完成させることが出来ます。
ただ、このレイヤーを使いこなせれば、作業の効率がグンと上がりますし、特別な入稿データを用意する際にも活用出来ますので、ぜひ覚えておくことをオススメします。
今までレイヤーを使ってなかったという方は、ぜひ最後までご覧ください。
レイヤーとは
それでは、まず「レイヤー」とはどういうものなのか、簡単にご紹介しておきます。
レイヤーは一言で言うと『層』です。上図のように、その『層』が1枚1枚重なって、1つのデザインを作っているという考え方です。
ここの例の場合だと、1枚目のレイヤーにSokoage Magazineというテキスト。2枚目にロゴマーク。3枚目が背景の黄色。という構成になっています。
このようにレイヤーを使い分けることで、作業効率が上がり、自分の思い描くデザインも可能になります。
レイヤーを使ってデザインするのは、ミルフィーユを完成させるようなものです。
どういう時に使うのか
この「レイヤー」という機能は、具体的にはどのように使われているのかというと…実は人によってバラバラです。
これと言って決まりがあるわけではないので、操作をする本人が使いやすいように使う。というのが実際のところです。
ただ、例外的に印刷業者さんの指定で、例えば「特色印刷する色だけ別レイヤーに分ける」や「テキストだけ別レイヤーに分ける」などという対応をする場合があります。
こういう場合を除いては、本人の使いやすいように…ということが多いです。
その中でも、イラレをデザインで使用する場合において、恐らく最も多い使い方としては以下のような例です。
- 背景に敷くカラーや、画像を別レイヤーに分ける。
- テキスト・画像・イラスト/図形・背景など、オブジェクトごとでレイヤーを分ける。
- (Webページのデザインの場合)ブロックごとにレイヤーを分ける。
他にも使い方はあると思いますが、このあたりの使い方が多いと思います。
これからレイヤーを使うぞ!という方は参考にしてみてください。
レイヤーパネルの操作方法(基本操作編)
まずは、レイヤーを使う時に必ず操作をする「レイヤーパネル」の操作について、基本的なものをご紹介していきます。
ここでは上図にある4つの操作について、該当の部分とその内容について触れます。
- レイヤーの表示/非表示
- レイヤーのロック
- レイヤーの削除
- レイヤーの新規作成
1.レイヤーの表示/非表示
レイヤーパネルの一番左にある、この目のマークで該当のレイヤーの表示と非表示を切り替えます。
この目のマークをクリックすると、目のマークが消えて、該当のレイヤーに作られているオブジェクトが非表示状態になります。
もう一度クリックすると、表示されますので、このON/OFFの切り替えで、該当のレイヤーになにが乗っているかを確認したりします。
2.レイヤーのロック
目のマークの横には鍵マークがあります。
これは該当のレイヤーをロックする機能で、鍵マークが表示されているレイヤーはロック中で編集不可な状態になります。
よく背景を別レイヤーにすると前述しましたが、背景のレイヤーにロックを掛ける事で、無駄に背景オブジェクトが選択されてしまうようなことが防げます。
これが、かなり効率アップに繋がるので、多くのデザイナーさんが背景レイヤーにロックを掛けて使っています。
3.レイヤーの削除
今度は右下のゴミ箱のマークです。
これは、アイコンからも想像出来る通り、レイヤーの削除です。
そのままの意味で、該当のレイヤーを削除します。
レイヤーを削除すると、そのレイヤーに置いているオブジェクトも全て削除することになるので操作には気をつけましょう。
4.レイヤーの新規作成
ここでの紹介順は最後になってしまいましたが、この「新規作成」がないとレイヤーは始まりません。
イラレでデータを1から制作した場合、レイヤーは「レイヤー1」という名前のレイヤー1枚だけの状態になっているので、この「+マーク」でレイヤーを追加することから、レイヤーを使ってデザインをしていくことになります。
レイヤーパネルの操作(実務編)
レイヤーパネルの基本的な操作がわかったところで、ここからは具体的に実務で使う際のポイントをご紹介していきます。
ここでご紹介するのは、上図にある3つのポイントです。
- レイヤーの名称変更
- オブジェクトを別のレイヤーに移動させる
- レイヤー自体の順序を入れ替える
1.レイヤーの名称変更
レイヤーは新しく追加していくと、レイヤー1…レイヤー2…レイヤー3と無機質に数字だけが増えていきます。
これだと、のちのち編集する時にわからなくなるので、自分なりに名前を付けて管理するのが一般的です。
2.オブジェクトを別のレイヤーに移動させる
新しく作ったレイヤーにオブジェクトを移動させたい場合は、該当のレイヤーの一番右にある「小さな四角」をドラッグ&ドロップで移動させることが出来ます。
移動させたいオブジェクトを選択すると、レイヤーパネル上で現在置かれているパネルに上図のように表示されるので、表示された「小さな四角」を移動させたい場所にドラッグ&ドロップしてください。
ちなみに、移動する先のレイヤーがロックされている場合、移動が出来ませんので、操作する前にロックを解除しておいてください。
3.レイヤー自体の順序を入れ替える
今度はレイヤー自体の順序を入れ替えたい時の操作方法です。
例えば、「背景」というレイヤーを作っていたけど、デザインを進めるうちに、それよりさらに下のレイヤーが必要になった時など、随時レイヤーの順番を入れ替えることがあります。
こういった時は、動かしたいレイヤーの名称の右側にある余白を持って、ドラッグ&ドロップで順序を入れ替えることが出来ます。
最後に
Illustratorのレイヤーについて、基本的な使い方をご紹介してきました。
まだ、この「レイヤー」を使ったことがない方は、あまりイメージがついていないかもしれませんが、まずは「背景のレイヤーを分ける」というところから始めて、慣れてきたら自分が効率良く作業出来るように、最も適した形でレイヤーを使い分けてみてください。
逆にレイヤーが増えすぎちゃっても、悪影響なので1つずつ増やしていくのが良いかなと思います。実際、ぼくもそうでした…。みなさんが、少しでもレイヤーを上手く使えるようになることを願っています。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!