PremiereProを使い始めると、jpgやpngなどのイラスト、テロップ、動画素材などにアニメーションで動きを加えたいと考えたことはあると思います。
この記事では、PremierePro初心者の方に向けて、実際に車の画像をキーフレームを使って動かし、キーフレームの使い方をお伝えしていきます。
キーフレームって何?
そもそもキーフレームってなんでしょうか?簡単に概要を解説します。
エフェクトの数値を記録する「点」
キーフレームというのはPremiereProだけでなく、他の編集ソフトにも存在する機能です。
編集ソフトを使っている方はわかると思いますが、各エフェクトは「数値」で適用量を調整できたりします。
例えば画面上のどこにオブジェクトを置くのかという「位置」はX値とY値を変えることで、対象を動かすことができます。
この数値を記録させるために、任意のタイムコードに「点」を打つのがキーフレームの基本です。
「点」と「点」で数値を変える
キーフレームは数値を「点」として記録するとお話ししましたが、所謂編集上の「アニメーション」というのは、この「点」を二つ以上使って、その「点」の間で数値を変化させることです。
ちょっと小難しくなってきましたが、例えば「1」という箇所にキーフレーム、つまり「点」を1箇所打ちます。
その後、「10」という箇所にキーフレームを打つと、「1〜10」で変化する動きをつけれるというわけです。
ではここから実際にキーフレームを使ってオブジェクトを動かしていきます。
キーフレームの打ち方
実際にキーフレームの打ち方を解説します。今回は上記画像の車を、画面左から右に動かすイメージでキーフレームを打ちます。
「位置」のX値でキーフレームを打つ
車が画面左から右に動くので、今回は「エフェクトコントロール」パネル内の「位置」の値を調整していきます。
横軸に動くため、Xの値を変化させるのですが、まずは想定しているスタート地点に、X値を変化させながら車を移動します。
その後、「位置」の横にあるストップウォッチをクリックすると、右側のタイムラインにキーフレームが打たれます。
車のゴールに再度キーフレームを打つ
一つ目のキーフレームが「スタート地点」だとすると、次は「ゴール地点」にキーフレームを打ちます。
タイムラインを少し進めたうえで、「位置」のX値を大体のゴール地点くらいまで、車の動きをみながら変えてみてください。
上記でストップウォッチをクリックして「アニメーション」をONにしていると、自動的にキーフレームが打たれ、画像のように2点のキーフレームがタイムラインに出ていると思います。
あとは動かすだけ
最終的に上記のようなキーフレームが打てていれば、再生すると車が左から右へ動いていくと思います。
これがキーフレームの基本的な打ち方です。
「位置」だけでなく、例えば「不透明度」や「スケール」など、エフェクトコントロールパネル内で左側にストップウォッチマークが出ているものは、全てキーフレームによってアニメーションをつけることが可能です。
キーフレームの応用
続いてキーフレームの応用を少しお話ししたいと思います。
上記の方法で車を動かすと、どこか機械的な動きであんまり気持ちよくないと感じたら、以下の応用を参考にしてみてください。
イーズイン/アウト
まずはキーフレームの基本で打った「位置」のキーフレームに対して「イーズイン」「イーズアウト」という効果をかけていきます。何かと言うと…
- イーズイン→値が緩やかに減少していく
- イーズアウト→値が緩やかに増加していく
とざっくりで良いので覚えておいてください。
この効果は簡単にかけれます。キーフレームを右クリック→時間補間法→「イーズイン/アウト」で適用可能です。
今回の車の動きの場合は、最初はゆっくり加速して、最後はゆっくり止まる動きが理想的なので、スタート地点のキーフレームに「イーズアウト」、ゴール地点のキーフレームに「イーズイン」を適用します。
このように、値の変化を機械的に変化させるのでなく、自然に増加、減少させていく効果を適用することで、アニメーションも自然な動きになります。
グラフの調整
続いてはキーフレーム間の値の変化の速度を手動で調整する、グラフ調整の方法です。
エフェクトコントロールパネル内の「位置」の左側にある下矢印をクリックすると、キーフレームの下にグラフが表れます。
このグラフの青い丸の部分をドラッグアンドドロップで調整することで、値の変化の速度を任意で変化できます。
例えば、最初の方に急加速して、あとはゆっくり減速する…みたいな動きも再現可能です。
このグラフに正解はないので、加えたいアニメーションが「自然」に見えるように調整してみましょう。
動画で確認する
いかがだったでしょうか。以上が初心者向けのPremiereProのキーフレームの使い方でした。
車を動かすアニメーションを使っての解説でしたが、下記の動画で実際に車を動かしながら解説していますので、興味のある方は是非!