Webで動画を流すことが当たり前になった今、様々な用途で動画というコンテンツが使われています。
当然、作る側からしてもどこでどう使われるかは必ず考えなければいけないことなので、「動画を撮りたいけど使い方がわからない」という方の参考に、体感レベルですが、会社の広報的な使い方に限定し(YouTuberなど自主制作は除き)、今最も多いWebでの動画の使い方を紹介します。
3位:記録映像としてデータ配布
まずは第3位。記録映像としての動画の使い方です。
具体的な使い方
記録映像といえば、真っ先に思い浮かべるのは小学校や幼稚園の運動家、発表会などを撮影し、DVDで販売するあの記録撮影だと思います。
しかし、大容量のデータのやりとりが可能になってきたので、社会人向けのセミナーなどの記録映像も特典としてWebで配布されることが多くなりました。
例えばセミナーの様子を最初から最後まで撮影、編集し、「講座映像」などとしてYouTubeで限定公開配信したり、クラウドストレージにアップして来てもらったお客さんや、来れなかった方に販売します。
セミナー系に多い
断然多いのは、セミナー系の記録映像の配信ですね。有名どころですと、NewsPicksさんが有名人の講座を有料メンバー向けに動画配信していたりします。
こういった流れは小さなセミナーなどにも結構多く、「集客セミナー」や「マナー講習」など、実際に聴講者がいる状態のセミナーを記録撮影し、後日Webで配布します。
メリットとしては、Webでの配布は「もう一度聞きたい」というお客さんのニーズを満たせるうえに、DVD販売と違い経費がかからないため、満足度アップや副次的な売上に繋がるという点です。
撮影方法
ざくっと説明すると、セットでのテレビ収録のようなかたちで進めます。カメラは最低でも2台用意し、固定とある程度動き回れるものをセットします。そうすることで、編集時に固定の画角と、講演者の寄りの映像などを組み合わせて見飽きない動画にできます。
一番肝心なのは、「音」です。メインは講演者が話していることになるので、音はしっかりと録音できる機材が必要です。
2位:SNS広告
次に多いWebでの動画の使い方がSNS広告用の動画コンテンツです。これはみなさんInstagramやFacebookでよく見かけると思います。
具体的な使い方
言わずもがな、超流行っている動画広告の一つです。
SNSの広告はリスティング広告やCMと違い、低い予算でかなりの精度でユーザーにリーチできるため、大手から中小、個人までSNS広告を使っています。
具体的には、動画コンテンツを広告用のコンテンツとして使い、URLクリックを促したりフォロワーを増加させたりします。
単純に、写真での広告よりも動きがあるので目に止まるんですね。
様々なサービスに応用が効く
先ほども述べたように、大手から中小、個人まで多くの方がSNS広告を運用しています。広告内容は、商品やサービスの販売促進から自社の認知度アップ、キャンペーン宣伝など様々です。
この動画広告のメリットは、どんな業種やサービス、商品でも動画コンテンツを使えるという点です。
商品一つ紹介するにも、モデルが身につけているだけの写真よりも、実際の使い方などを交えて動画でアピールした方が伝わりやすいですよね。
撮影方法
動画の使い方にもよりますが、SNS広告で重要になってくるのは、企画です。商品アピールなどをどの切り口で動画にするのか、どういったものがSNSのタイムライン上に流れてきたときに目を引くのかを考える必要があります。
このファーストビジュアルで目を引くということがとても大事で、よくSNSの動画広告は「最初の3秒で観るかどうか決まる」と言われています。
企画によって撮影方法は異なりますので、具体的にこうだという答えはありませんが、僕の場合長くても2日間の撮影、1名以上のスタッフと数人のモデルや出演者などのスケールで進めていきます。
1位:サイトトップコンテンツ
現状体感レベルで一番多いWebでの動画の使い方が、「サイトトップコンテンツ」です。
具体的な使い方
ホームページのトップに表示されるコンテンツで、多くが写真などですが、昨今は動画をトップビジュアルにするサイトも増えています。
みなさんもいくつかホームページを巡ってみてください。10サイト中の1サイトくらいは動画をトップビジュアルに使っていると思います(これも体感です笑)
「動画を入れるとホームページが重くなるんじゃない?」という声も何度か聞きますが、多少は重くなってしまいますが、今の通信環境を考えるとそこまでネックにはなりません。
もちろん、適切なサイズで動画をトップビジュアルに入れ込む必要がありますが。
やっぱり見た目が段違い
今のユーザーは、基本的に「動画に見慣れて」います。YouTubeでお気に入りの配信者の動画を見たり、Tiktokで面白動画を見たりと、日常の横に動画コンテンツは常にあります。
企業の顔となるホームページも、やはりユーザーはある程度意識して見ているので、普通の写真を載せているより動きのある動画の方が第一印象で惹きつけられたりします。
ホテル業界や小売業界、Web業界などに動画をホームページのトップに使っている企業が多くあります。特にホテルはビジュアルが大切で、実際に訪れた時とWebでの情報の差が大きすぎると満足度が下がってしまうので、動画を採用している企業が多いイメージです。
撮影方法
基本的にSNSの広告と変わらず、企画が重要になってくるのですが、SNS広告と違い重要なのは「音が出ない前提」で企画を進める必要があります。
SNS広告も音が出ないことを基本としますが、サイトトップコンテンツはより一層音が無くても伝わる表現を考える必要があります。
また、コーポレートサイトなどは、無形のサービスや会社の雰囲気が1分以内で伝わり、サイト内を回遊しやすくする動画の内容にする必要があります。
まとめ
現状のWebでの動画の使い方をまとめてみました。もちろん、YouTuberや動画配信サイトなど、映像自体に価値があるものもあります。
あくまで体感レベルで統計などをとったわけではないのですが、「動画を撮りたいけど使い方がわからない」という方の参考になれば幸いです。