こんにちは、Sokoageの宮澤です。
「初めてデザインを外注する」という方向けに、”デザインを外注する流れ”をいくつかステップに分けてご紹介する【初めてのデザイン外注】シリーズの第4弾として、今回はデザイン制作をスムーズに進められるように、デザイン制作のフローをご紹介していきます。
前回の記事で、どういう風にイメージを伝えれば上手くデザインが出来るのか「デザインのイメージを伝える」というところまでをご紹介してきました。
前回までの記事をまだご覧になっていない方は、こちらからぜひご一読ください。
ここまでの内容で、いわゆる「デザインの制作依頼」までは完了していることになりますので、ここからは依頼したデザイン会社さんとやり取りを進めていけばデザインが完成するはずです。
ただし、デザインの制作フローを把握しておかないと、意外とスムーズに進められないことも多いので、今日はこの「デザインの制作フロー」という部分に重きをおいて、デザインの進め方をご紹介したいと思います。
この記事の目次
大前提
今回ご紹介するのは、あくまで一般的な制作フローです。
細かい部分のフローでは、実際みなさんがご依頼されているシーンとは違うものがあるかもしれませんし、依頼するデザイン会社さんによって、制作するデザインによっても変わってくる場合もありますの。
なので、実際にはみなさんがご依頼させたデザイン会社さんのフローに則って進めて頂くのが一番スムーズだと思いますので、一般的な制作フローとして参考程度に見て頂けると幸いです。
デザイン制作のフロー
それでは、ここからは実際の制作のフローを順を追ってご紹介していきたいと思います。
デザイン制作の主なフローを今回は以下の7ステップに分けてご紹介していきます。
- デザインの依頼
- ラフデザイン提出
- 不足情報などの提供
- デザイン初校
- 校正(全体チェック)
- 修正版デザイン提出
- デザイン完成
1.デザインの依頼
当然ですが、まずはデザインを依頼するところからがスタートです。
デザインの依頼については、前回までの記事で細かくご紹介していますので、ぜひご一読ください。
ここで依頼した内容をもとにデザインが上がってきますので、必要な情報などはあらかじめまとめておきましょう。
2.ラフデザイン提出
依頼した内容をもとに、まずはラフデザインというものが上がってきます。
このラフデザインに決まった定義はないんですが、「全体のデザインを完成させる前にデザインの方向性を確認する」という目的で作られることが多いです。
例えばチラシだと表面のタイトル部分だけをデザインしたものや、LPだとファーストビューのイメージなど、そのデザインの一部分を作ることでなんとなく全体の方向性も見えてくるので、その方向性で問題ないか双方確認するのに用いられます。
場合によっては、このラフデザインの段階で何パターンか違う方向性のデザインが出てきて、その中から近いものを選んで進めていくようなこともあります。
いずれにしても、一気に全体を完成させてしまって、思っていたものと違うものが仕上がってからだと双方修正がしにくくなってしまうので、そういったことを防ぐためにも、このラフデザインはとても大切なものになります。
もし、ご依頼しているデザイン会社さんが一気にデザインを完成させるタイプの会社さんなのであれば、こちらから「方向性確認したいのでラフデザインの時点で一度送って頂けますか?」と確認してみても良いと思います。
3.不足情報などの提供
ラフデザインが出た時点で、そのデザインに必要な情報もおおよそ洗い出されます。
例えば前述のチラシの場合だと、表面のタイトル部分だけデザインがしてあって、他の部分は「こういった情報を入れます」という枠組みだけ作られている場合が多いです。
ちなみに、この枠組みを「ワイヤー」や「ワイヤーフレーム」と呼びます。
ラフデザインの段階で「こういう情報をここに入れよう」と、デザイン制作側でレイアウトを組んでから作り出すので、大抵の場合はこの段階で必要な情報がわかります。
なので、この段階で提供できていないデータがあれば、しっかりと揃えて提供してあげる必要があります。
4.デザイン初校
ラフデザインでデザインの方向性を確認して、不足している情報の提供が出来たら、その内容をもとにデザイン全体が作られます。
一通り情報が入ってデザインが完成したものを「初校」「デザイン初校」と言います。
この時点で100点満点で完成!ということは滅多にないと思うので、この初校をもとにデザインを完成に進めていきます。
5.校正(全体チェック)
制作された「初校」には、提供した情報が一通り入っているので、この段階で細かいテキストや画像のチェックなどを行います。
このデザインの内容をチェックして、デザイン制作側にフィードバックをする作業を「校正」と言います。
この校正を何度か繰り返して、デザインが完成していきますので、細かいテキスト情報など含めて修正の要望を出していきます。
この「校正」に関しては、こちらの記事でも詳しく紹介いていますので、ぜひご一読ください。
6.修正版デザイン提出
デザイン会社さんに校正を送ると、その修正を反映されたデザインが改めて提出されます。
ここでも改めて、修正要望を出した部分が反映されているかチェックしていきます。
この細かい修正を何度か重ねてデザインを完成させていきます。
ここで大切なのは「修正の出戻り」がないように、デザインの修正の幅を確実に少なくしていくことです。
例えば、細かいテキストの入れ込みなどが進んでいく中で、急に全体のデザイントーンを変えたい…というような順序を無視した修正要望を出さないことです。
厳密にはこういった修正要望を出せないわけではないんですが、このやり取りは非常に時間と労力の無駄です。
具体的な時間もより多く必要になってきますし、実際に修正作業するデザイナーの精神的にはモチベーションも一気に下がってしまうものです。
なので、1ステップごとにしっかりとデザインを確認して、確実に制作を前に進めていく必要があります。
7.デザイン完成
こういった修正を重ねてデザインが完成します。
デザインが完成したら、それぞれ必要な状態で納品してもらいます。
印刷物であれば印刷、データ納品で良いものはデータ、Webページであればコーディングしてサーバーにアップロードして公開して、納品完了としましょう。
ここまででデザイン制作のフローは完了です。
制作フローでNGとされること
上記の流れでデザイン制作が進んでいくわけですが、出来たら控えたいNGがあります。
それは、前述でも少し触れた「出戻り」です。
どんな仕事にも共通していることだとは思いますが、仕事が進んでいる中で「やっぱりこういう方が良い」というような出戻りはNGです。
特にデザインなどのデータで作られるものは、なぜかやり直しが何度も出来ると思われてる方が多いですが、そんなことは決してありません。
もちろん細かい部分で、テキストの差し替え、画像の差し替え、ちょっとした内容の追加などは当然発生するものなので、これを出戻りとは言えませんが、大きく方向転換が必要な修正の場合は「出戻り」に当たります。
ぜひ、一度ご自身の業務に置き換えて考えてみてほしいのですが「そんな修正今さら言う!?」というようなことを言っていないか。少し考えてみてください。
最後に
今回は、デザイン制作のフローを7つのステップに分けてご紹介してきました。
次回の第5弾では、実際にデザインが完成して「納品と仕上げ」についてご紹介する予定ですので、ぜひご覧くださいませ。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!