こんにちは、Sokoageの宮澤です。
「初めてデザインを外注する」という方向けに、”デザインを外注する流れ”をいくつかステップに分けてご紹介する【初めてのデザイン外注】シリーズの第3弾として、今回はデザイン外注をする際に、どういう風にイメージを伝えれば上手くデザインが出来るのか。という観点でご紹介していきます。
前回の記事で、デザイン制作の外注をどういったところに依頼すれば良いか「依頼先を決める」というところまでをご紹介してきました。
前回までの記事をまだご覧になっていない方は、こちらからぜひご一読ください。
どんなものを、どこに依頼するかまでが決まったら、具体的にどのように作りたいものを伝えるかを考えなければいけません。この伝え方が上手くいかないと、外注したは良いけど思うようなものが出来なかった…という結果になってしまいますので、しっかりとイメージを伝える必要があります。
今日はこの「イメージを伝える」という部分に重きをおいて、スムーズにデザイン制作を依頼するためのポイントをご紹介していきたいと思います。
この記事の目次
具体的にイメージを伝えるために。
外注でデザインを依頼したからと言って、丸投げ状態では思い描いているデザインは決して完成しません。
どんなものを作りたいのか、自分の頭の中にあるイメージを共有して、それをデザイナーが理解して、双方同じ方向を向いて初めて思い通りのデザインが出来上がるものです。
間違っても『お任せで!』とご飯屋さんでの注文のような依頼では、良いデザインは出来ないでしょう。そのデザイナーさんと、何度もお仕事をしていて関係値があれば別の話ですが、今回はあくまでも「初めてのデザイン外注」というテーマですので、しっかりとイメージを共有する必要があります。
もちろん、事細かに中身を自分たちで決めるというわけではないのですが「こうしたい!」という方向性がないと、なかなか思うように進められません。
そこで、具体的にイメージを伝えるためにいくつか事前に用意しておいた方が良いものをご紹介します。これが正解というわけではありませんが、これからデザインを外注しようと考えている方は参考にして頂きたいです。
- 過去のデザイン事例
- 作りたいイメージの参考デザイン
- デザインの目的
ざっと、こちらの3点を事前に用意しておけると、かなりスムーズにデザインが進みます。
もちろん全て用意するのは難しいと思いますので、あくまでも参考に…可能な範囲で用意しておきましょう。
1.過去のデザイン事例
過去自社でどのようなデザインの物を使っていたかを共有するためにあった方が良いものの1つです。
WebサイトやLPであれば、現在公開されているものをそのまま共有でOKです。チラシや会社案内など紙媒体の場合は、そのまま紙で残っていればそのものを、データが残っていればpdfなどのデータを共有してあげると良いです。
これは比較的簡単に用意出来ると思いますので、一度デザインをご依頼する前に社内で確認してみると良いかもしれません。
2.作りたいイメージの参考デザイン
先方にイメージを伝えるという意味では、これが最も重要かもしれません。
形式はどんなものでも構わないので、作りたいものに近いイメージをひたすら集めましょう。
ネットで検索したもののスクショでも良いですし、雑誌やポスターを見つけた時に撮った写真でも良いです、実際に手元にあるものであればそれをそのまま共有しても良いです。
いずれにしても、そういったものがいくつもあると、具体的にイメージが伝わりやすいので非常にスムーズです。
このイメージを集める際は、出来たら複数点集めると良いです。1つだと捉え方によって少しズレが出てしまうんですが、複数用意してあるとデザイナーが見て何となく作りたいものの方向性が見えるので、最終的なズレを抑えることが出来ます。
3.デザインの目的
これは具体的に何かを用意するという類のものではないですが、デザインを作る目的を明確に伝えましょう。
この「初めてのデザイン外注」シリーズの第1弾でも目的を考えるという工程を踏んでいますので、そこで目的が明確に出来ていればそれをそのまま伝えるだけでOKかと思います。
もし、この段階でまだ目的が明確でない場合は、デザインを依頼するまでに明確にしておきましょう。
というのも、この目的によってデザインの正解・不正解が大きく変わってきてしまうので、デザインを作る上では非常に大きな役割を締めます。
アウトプットを伝えよう。
ここまでの内容がまとまっている時点で、だいぶスムーズに依頼が出来ているはずです。
より依頼内容を完璧にするために、デザインのアウトプットを伝えましょう。
これまでご紹介してきた内容は、あくまでデザインの中身、いわゆるソフト面になります。このアウトプットというハード面を伝えることで、デザインの”条件”が決められます。
この”条件”が決まることで、イメージを形にしていくことが出来ます。
このアウトプットは、デザインを作り始める段階で実際に必要になるので、当然のことながら制作側のデザイナーからもヒアリングがあると思います。そのヒアリングに答えられるように準備しておく程度のもので大丈夫です。
このアウトプットを伝える際に必要なのは、以下の3つくらいです。
- サイズと仕様の指定
- 入れたい内容の指定
- 使いたい写真などの指定
以下でそれぞれ解説していきます。
1.サイズと仕様の指定
印刷物の場合、実際の仕上がりサイズを指定してあげる必要があります。
また、二つ折りにしたり、角を丸くしたり…などの仕様が決まっている場合には、これも事前に伝えてあげた方が良いです。
もちろん、特に決まってない状態であれば、デザイナーさん側からの提案で進めるような場合も多々あるので、そのようなケースであれば事前に決めて伝える必要はありません。
事前に伝えなければいけないケースとしては、例えばポスティング用のチラシを作る場合に、ポスティング業者さん側でサイズや仕様の指定がある場合や、印刷業者さんでデータの制作規定などがある場合です。
こういった条件が決まっている場合は、事前にお打ち合わせ等で伝えてあげましょう。
2.入れたい内容の指定
次にデザインに入れたい内容が決まっている場合は、これも事前に伝えてあげる必要があります。
例えばイベント告知を作る場合は、日付や時間、イベント概要などは最低限伝えてあげる必要がありますし、目的によってはQRコードを入れる必要があったり、自社のSNSへの導線を入れる必要があったり…このあたりもデザイン前に事前に共有してあげることでスムーズに進められます。
3.使いたい写真などの指定
前述の2と同じような内容になりますが、デザインで使用してほしい写真などの素材が決まっている場合も事前に伝えてあげた方が良いです。
これは、例えば会社として必ず使うことが決まっている素材であったり、定期的に制作している告知物で使う素材が決まっている場合などの例です。
他にも「前回のイベントで良い写真が撮れたから使いたい」「スタッフ紹介で使う場合はこの写真」などなど、事前に決まっている内容は素材についても指定してあげるとスムーズです。
イメージの補足を伝えよう。
最後に、これまで伝えてきた内容に補足がある場合のお話です。
補足がなければここはスルーして頂いてOKなのですが、例えば会社としてデザイン的にNGにしているような内容がある場合があります。
特にロゴの使い方の指定や、デザインで使ってはいけない色、使用してはいけないフォントなどブランドイメージに関わる部分で決まっている場合がありますので、もし事前に確認が出来ていない場合は社内で確認してみましょう。
また、社名の表記なども統一されている場合があるので、注意が必要です。株式会社の表記が必要だったり、カタカナ表記で統一していたり…と、これは会社によってルールが様々なので、一度確認しておくとスムーズです。
会社としての意見をまとめる。
最後に、デザインを進めるうえで重要なことを1つご紹介しておきます。
ここからは少し制作フローにも関わる部分でもあるんですが、上記でご紹介したようなイメージを伝える際に決して「個人の意見だけで判断しないこと」です。
デザインが仕上がってきてチェックする際も、個人の意見ではなく「会社としての意見をまとめる」ということが非常に重要です。
というのも、個人的に好きなもの・好きなデザインと、会社として必要なデザインは全く違う場合があります。これは意外とわかっているようで、わかっていない部分だと思います。
個人の意見だけでデザインを進めていて、社内で最終チェックしたタイミングで全然違う…みたいな最悪なケースに陥る場合の原因はここにあります。
「デザイン」という形のないものだから、何度でも修正が出来ると勘違いしている方もたまにいますが、外注で制作してもらう場合はこういった考えは持たない方が良いです。
会社によっては「修正は●回まで」と事前に決められているところもあるくらい、これはクリエイティブ制作において根深い問題です。
特に初めてデザインを外注するような場合は気をつけたいポイントです。ここは次回以降の記事でも詳しく触れますが、重要な項目なので事前にご紹介させて頂きました。
最後に
今回は「初めてデザインを外注する」という方向けに、”作りたいイメージの伝え方”について、それぞれの項目ごとにご紹介してきました。
次回の第4弾では、実際にデザイン制作が始まって「スムーズに制作を進めるための制作フロー」についてご紹介していますので、ぜひこちらからご覧くださいませ。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!