新しく会社や店舗、あるいはサービスを立ち上げた際にロゴマークが必要だと感じたことはありませんか?
こういったシーンに直接立ち会っていなくても、日常生活を送る中で数え切れない程のロゴを目にしてきているはずです。それ程に、世の中の大半のモノには”ロゴマーク”というものがあります。
今日は、そんな当たり前のように目にする”ロゴマーク”の必要性について、少し解説していきたいと思います。
ロゴマークの名称について
本題に入る前に、よく「ロゴ」と一括りにされてしまう名称について触れておきます。
上図の通り、実は部分ごとに名称があります。
- ロゴマーク:「シンボルマーク」と「ロゴタイプ」を合わせた総称です。
- シンボルマーク:その名の通り、目印となるマークのこと。
- ロゴタイプ:ロゴで使われる文字列のこと。社名や店舗名、サービス名になることが多い。
ロゴがない世界を想像してみる
当たり前のようにあるものの大切さには、誰しも気づきにくいものです。
そんな時は、当たり前にあるモノを失くしてしまうと気づくものです。
たとえば、こちらをご覧ください。
これは、「どこの誰が作ったスマホか」パッと見てわかりますか??
こちらはどうでしょう?
これに至っては、もはや類似品みたいですね…
もちろん、ここで例として上げた企業は誰もが知る超一流企業です。プロダクトのデザイン自体がピカイチで、その時点である程度は自社の製品・サービスであることの訴求が出来ているのですが、ロゴがなくなると少し不安に感じませんか?
それぞれの企業のファンであれば、そもそもロゴが入ってるから使用している。という人も少なくないはずです。
みなさんも、もっと身近な自分たちの会社のロゴや、商品・サービスのロゴが『もしなかったら…』と想像してみてください。
これら”ロゴのないモノ”を見て、実際に感じる違和感や不安感。この辺りが、今回の”ロゴの必要性”の答えに近いものになってくるはずです。
ロゴの存在意義
実際にロゴがない世界を想像して、なんとなくロゴの必要性を掴んで頂いたところで、まずはロゴの”存在意義”を見ていきます。
ここでいう存在意義とは、ロゴがあることで自然発生的に生じることを指します。
他社(者)との差別化
これは、ロゴの存在意義として最も多く言われているものです。
説明するまでもありませんが、例えば「株式会社Sokoage」とテキストだけ展開するのではなく、会社名やサービス名のロゴを制作し展開することで、(特に類似するものとの)差別化を図ることが出来ます。
「株式会社Sokoage」「株式会社Soramachi」「株式会社Sokouru」なんて並んでたら、わかりづらいですもんね…
信頼と責任の証になる
完成したばかりのロゴに歴史はありませんが、そのロゴを使い続けることで歴史が生まれ、これまで行ってきたこと全てがロゴに集約されていくことになります。
例えば、開発した商品・サービスが大流行したり、何か新しい記録を樹立したり。
当然、逆も然りです。会社が不祥事を起こしてしまったり、活動が非難されたり…。
こういった歴史も全て集約されるシンボルになるので、それを掲げ続けることに責任が発生しますし、それの蓄積がユーザーの信頼にも繋がります。
一度信頼を得たロゴは、強くユーザーの中に残り、それが結果としてリピーターになる可能性をグンと上げてくれます。
なにより、「どこの誰が作っているものなのか」をロゴを通して明記することで、提供側の責任を大きく果たしていますよね。
印象・イメージを与える
ロゴは会社や商品・サービスの象徴であり、掲げる理念や社風、展望など、その中身が大いに反映されます。
どんな人たちが、どんな目標に向けて、どんな人たちに対して、どんなことをしているのか。これらがなんとなくロゴから感じ取れるものです。
もし、ロゴがなかったらどうでしょうか?
きっと、なんの前情報もなく双方のコンタクトが始まり、結局求めてるものじゃなかった…みたいな、無駄な時間が生まれてしまう可能性がありますよね。
人間も”ある程度”外見で人を判断してしまうように、ロゴを作ることで、会社や商品・サービスの中身を具現化して、第三者に”なにか”を感じ取ってもらえるようになります。
ロゴがあることで、良くも悪くも外向けのイメージを発信することになります。
ロゴの効果
続いては、ロゴの効果についてです。
ここでいう”効果”とは、ロゴを活用することで生まれる成果を指します。
前述の”存在意義”との違いは、効果については、あくまでも活用して初めて発生するもの。という認識で捉えて頂ければOKです。
間接的に売上に貢献
よく、「ロゴは売上に直接関係ない」と言われることがあります。
もちろん、『このロゴだったから買いました!』みたいな直接的な効果はロゴ単体では見込めません。(というか計測出来ませんね)
しかし、一度あなたの商品・サービスを体験して満足してくれたユーザーが、別のシーンで同じロゴを見つけた時どう思うでしょうか?
きっと、何かしらの良い記憶を思い出し、その商品が気になって手に取ってくれると思います。
こういった関連商品への展開などもロゴを上手く活用することで、リピーターが増え確実に売上に貢献します。
逆にロゴがない商品は、他の関連商品やラインナップとの繋がりが連想出来ないので、かなりの機会損失になっているはずです。
印象・イメージをコントロール出来る
前項の”存在意義”でも少し触れた部分と重複しますが、ロゴがあることで、自社のテイストをある程度訴求することが可能です。
「私たちは、こういうテイストで、こういう顧客をターゲットにやってます!」のような宣言を、ロゴを通して伝えられるので、顧客のミスマッチなども少なくなります。
例えば、次のカフェの看板を見てみてください。
「本でも読みながら、ゆっくりコーヒーでも飲みたいなぁ」と考えている時、あなたはこの5つの中からどこのカフェに入りますか?
きっと選べないですよね? 当てずっぽうで入る…とか、なんとなくネーミングで選ぶ…とか、外からこっそり中の様子を伺う…とかになると思います。
もし、5店舗がそれぞれ自分のお店のロゴ出していたら、少しは選びやすくなると思いませんか?
ファストフードっぽいテイストなのか、それとも純喫茶のようなテイストなのか。和風なのか洋風なのか。
このように、ロゴで自分たちの特徴を前面に出すことで、第三者の中で勝手なイメージが出来て、自然とお互いがお互いの篩に掛ける構図になります。
そのうえで、顧客とコンタクトすることが出来るので、ターゲットとする層から大きくズレることなく、効率良くアプローチすることにも繋がります。
もちろん、これにはネーミングや戦略とも密に関係しているので、安易には言えませんが、ロゴの効果としてはこの部分も大きいです。
認識してもらいやすい
これはすごく単純なことですが、大きな効果です。
ただただ、会社名だけ使用して広告や宣伝をすることは滅多にありません。必ずロゴが登場します。
芸人さんの「名前だけでも覚えていってください」のように、ロゴのイメージだけでも頭の中に残してほしいのが本音です。
ビジネスの現場では、1日でもかなり多くの会社の人と接点があります。その中で、自分たちのことを少しでも覚えておいてもらうためにロゴは存在します。
社内の意思統一
これはあまり意識されてない方が多いかもしれませんが、とても重要なロゴの効果です。
例えば、新しいプロジェクトでパンフレットやチラシが必要になったとします。
あなたがそのデザインを進める担当だとして、デザイナーさんから上がってきたデザインをどんな観点でチェックしますか?
「オシャレかどうか」「みんなが好きそうか」みたいな主観での判断は当然NGです。しっかりと、会社として、サービスとして、チームとして判断しなければいけません。
その指標になるのがロゴです。
ロゴデザインのコンセプトや経緯、目指すところなどを理解したうえで、それに付随するものを作っていくことになるので、チーム全体の意思統一を図るためにも、ロゴは効果を発揮します。
最後に
ロゴマークの必要性について、存在意義と効果に分けて解説してきました。
結論から言うと、ぼくらは『どんなに小さな会社、プロダクト、サービスにもロゴは必要だと考えています。』
その理由は、ここまで読んで頂いた方にはわかると思いますし、ロゴがないことで機会損失があることもわかったと思います。
誰もが知るような、大きな会社、有名なサービス・商品には必ず”ロゴ”があり、そのデザインには、とんでもない額の費用が掛けられています。
まだロゴがない…という方は、ぜひロゴの制作を検討してみてください。